バイオ超越 - 脳神経マルチセルラバイオ計算の理解とバイオ超越への挑戦

文部科学省 科学研究費助成事業 「学術変革領域研究(A)」 2024〜2029年度

活動報告

2025年

国際会議NOLTA2025でスペシャルセッションを開催しました。

2025.11.07

Neuromorphic & Neuro-Inspired Computing Session

 10月27~31日に沖縄にて開催された国際会議NOLTA2025にて、神戸大学・大森敏明先生と連携してスペシャルセッション「Neuromorphic & Neuro-Inspired Computing」を開催しました。
領域から3件、国内大学から3件の発表があり、リザバーコンピューティング(A01保坂)、神経回路網の数理モデル(A01加藤)、データ解析(神戸大学・大森先生、A01徳田)、シナプス学習の数理モデル(帝京大学・織間先生)、スパイキングニューラルネットワーク(大分大学・末谷先生)など、領域がカバーする最新の数理モデルやデータ解析技術などについてディスカッションを行いました(プログラム参照)。

スペシャルセッション「Neuromortphic & Neuro-Inspired Computing」の様子

 NOLTA2025では他にも、A01栗川、A01信川研の学生4名、A01香取研の学生2名、A04安川研の学生1名、A04池本研の学生2名が口頭発表を行いました。(文責・A01-1 保坂 亮介(芝浦工業大学)、A01-1 加藤 秀行(大分大学))

Program
Date & TimeTitle / Author
Tuesday October 28, 2025
14:50 – 15:10
Predicting Penalty Kick Direction with the Echo State Network and Joint Vectors
Shuya Amano, Ryosuke Hosaka
15:10 – 15:30Data-Driven Framework for Joint Estimation of Neural Membrane Potential and Calcium Dynamics
Nodoka Motonishi, Toshiaki Omori
15:30 – 15:50Impact of Lattice Modular Structures on Spontaneous Activities in Mathematical Model of Cultured Neuronal Networks
Hideyuki Kato, Shuma Tanaka, Takuma Sumi, Hideaki Yamamoto, Yuichi Katori
15:50 – 16:10Effect of Time History in Coincidence Among Inputs on Spatiotemporal Learning Performance
Takemori Orima, Yoshihiko Horio
16:10 – 16:30Choosing Preferred Paths in High-Dimensional Chaos Exploiting Transient Low-Dimensional Ensemble Prediction Distributions
Keita Tokuda, Takahito Mitsui, Shunji Kotsuki
16:30 – 16:50Exploring Hierarchical Generalized Synchronization in Spiking Neural Networks for Robust Neuromorphic Computing
Hiromichi Suetani, Toshitaka Matsuki, Toshiya Takami, Ulrich Parlitz

第2回夏合宿を行いました。

2025.10.02

参加者全員による記念撮影

 2025年9月29日から10月1日にかけて、北海道北広島市にて学術変革領域(A)「バイオ超越」の第2回夏合宿を開催しました。合宿の目的は、チームビルディング、共同研究の加速、そして若手研究者の育成にあります。今回は新たに公募班も加わり、第1回を大きく上回る総勢94名(領域メンバー・学生・アドバイザー)が参加し、活気あふれる3日間となりました。合宿では12件の口頭発表と53件のポスター発表が行われ、分野横断的な活発な議論と交流が展開されました。
 第2回夏合宿は、分野を超えた知の交流と相互理解を促すことを目的に、若手企画と討論を中心に据えた内容で実施されました。若手企画では、ショートプレゼンテーションやポスターセッション、神谷さんによるチュートリアル講演を通じて、相互理解と基盤となる知の共有が図られました。討論では、次々世代の研究者による新しい視点の発表をはじめ、「自発」や「予測」といったバイオ超越の実現に向けた主要テーマをもとに、多角的な議論が展開されました。

 9月29日14:00〜15:35に実施した討論①「次々世代を担う若手研究者による研究紹介」では、秋田さん(A02-4高橋班)、ドゥンキーさん(A02-4池内班)、大友さん(A02-4酒井班)、大浦さん(A03-2神谷班)から、神経細胞リザバーの情報処理容量と臨界性の関係、脳オルガノイドを用いた領野間ネットワークの再構成、3D電極アレイによる立体的な神経活動計測技術、単一軸索レベルでのエネルギー効率解析などが紹介されました。
 9月30日13:00〜15:15に実施した討論②「自発活動によるバイオ超越」では、松井さん(A01-2班)、高橋さん(A02-4班)、河野さん(A04-2班)、栗原さん(A01-3班)から、自発活動について、視覚系の階層的神経回路における機能的意義、臨界計算、ハードウェア実装、応答・学習能との関係といった多角的な視点から話題提供が行われました。
 続いて9月30日15:30〜17:00に実施した討論③「予測によるバイオ超越」では、平田さん(A04-2班)、香取さん(A01-1班)、船水さん(A03-3班)から、「予測」というキーワードを軸に、周期的刺激に対する運動制御の神経機構、リザバー予測符号化モデル、ベイズ推定と強化学習を統合した意思決定という視点から話題提供が行われました。
 10月1日9:30〜10:00の若手企画チュートリアル「電気生理学から脳のエネルギー効率を考える」では、神谷さん(A03-2班)から、神経細胞がNa⁺とK⁺の精妙な協調によって電気的・代謝的に超効率化を実現しているシステムであることを、ユーモアを交えつつわかりやすく解説いただきました。

口頭発表の様子

 領域アドバイザーの先生方からは、講評・情報提供として次のようなコメントをいただきました。「自発や予測というキーワードで同じ方向を見据えて研究が進んでいることは非常に意義深い。生物の計算原理に学び、電力効率のさらなる向上を目指す研究が重要である」(合原先生)、「ハードウェアの重要性を改めて痛感している。AIの普及を支えたのは技術の“使いやすさ”であり、ウェットウェアと半導体技術を橋渡しする開発こそが今後の鍵となる」(堀尾先生)、「データの大規模化・精密化、オープンサイエンス化など、神経科学の潮流は生命全体のネットワークを統合的に捉える方向へ進んでいる。常識を超えた発想で“魔法(アーサー・C・クラーク)”を生み出してほしい」(池谷先生)、「次世代研究者の可視化や計画班内外の連携も意義深い。公募班を含めたコラボレーションを継続し、バイオ超越の達成を広く発信してほしい」(細川先生)など、温かくも示唆に富むコメントをいただきました。

ポスターセッション

 今回のポスターセッションは、昨年度に寄せられた「議論の時間をもっと確保してほしい」という声を受け、発表時間を拡大し、1日目と2日目にわたって実施されました。計画班に加え、公募班やアドバイザーの研究室に所属する学生・若手研究者も参加し、50件を超える多彩な発表が並ぶ、活気あるセッションとなりました。冒頭では全発表者が1分間のショートプレゼンテーションを行い、それぞれのリサーチクエスチョンや研究概要を簡潔に紹介しました。その後、食事や休憩をはさんでポスターセッションが行われ、翌朝にも引き続き活発な議論が交わされました。今年度も参加者の投票によって「優秀ポスター賞」が選出され、若手研究者の発表意欲や相互交流を高める良い機会となりました。(文責・A04-2 安川 真輔(九州工業大学))

ポスターセッションの様子

「優秀ポスター賞」受賞者リスト

発表者所属(大学/ポジション)ポスタータイトル
藤元 安里千葉工業大学/修士1年
(A01-3 信川班)
統合失調症における興奮性-興奮性ニューロンの接続分布の特性を組み込んだ
リザバーコンピューティングの性能評価と考察
室田 白馬東北大学/博士2年
(A02-3 平野班)
人工神経細胞回路の可塑的制御に向けたドーパミン投与実験系の構築
荒木 峻東京大学/特任研究員
(A03-3 船水班)
マウスにおける概念形成
鹿島 哲彦東京大学/特任助教
(X01 池谷研)
感覚皮質回路形成におけるHebb則の検証
「優秀ポスター賞」受賞者

参加者の声

 公募班の先生方も含めて、多くの参加者と議論を交わすことができました。ポスターセッションでは、バイオ系やハードウェア系の先生方や学生の皆さんにも発表を聞いていただけて嬉しかったです。特に、自身の研究のシミュレーション環境について、実際の実験系で取り組んでいる他班の学生と議論できたことが印象に残っています。討論セッションでは「自発活動」や「予測」といったテーマに関する発表を聴講し、生物の脳の高度かつ柔軟な計算能力を改めて実感しました。今後も領域内で議論を活発に行い、「バイオ超越」の実現へ向けて、研究を進めていきます。

田中 柊真(はこだて未来大学/修士1年)

第2回夏合宿主催 神谷(A03-2代表)からのコメント

 昨年の函館に引き続き、快適な季節を迎えた北海道北広島市で夏合宿を開催しました。今年度から新たに公募班員の仲間を迎え、あえて札幌郊外のホテルでの「合宿」形式とすることで、チームの親睦と目標の共有、新たな共同研究の開拓を目指しました。終始和やかな雰囲気の中、講演やポスターセッションでは遅くまでディスカッションが繰り広げられ、バイオ超越への挑戦に向けた研究がさらに加速していくことを確信しました。「とても雰囲気のいい」若くて熱いチームの一層の発展を期待し、まぶしさに目を細める機会となりました。

第2回モデル動物実験講習会を開催しました。

2025.09.17

 2025年9月11日に同志社大学 脳科学研究科(A03正水班)で開催されたバイオ超越 共通プラットフォーム 第2回モデル動物実験講習会は、最先端のモデル動物実験における共通技術の理解と実用に焦点を当て、領域研究者14名が参加しました。前半の根東覚先生(A01班)による「多光子励起蛍光イメージングに関する包括的な講演」と後半の尾崎による「2光子イメージングデータの取得と解析の実習」の2部構成の形式で行われました。

 根東覚先生の講演では、物理学者Maria Göppert-Mayer博士が提唱した二光子吸収理論からWinfried Denk博士による世界初の2光子顕微鏡開発に至るまで、理論の発展と応用の歴史を、豊富な数式や物理的考察を交えて丁寧に解説されました。また、超短パルスレーザーの生成メカニズムや、その物理的特性が多光子励起蛍光イメージングの実現にどのように寄与したかについても、具体的な例や実験的知見を交えながら詳細に説明されました。この講演内容は、既に2光子顕微鏡を日常的に使用している研究者のみならず、これから取り組もうとする参加者にとっても大変有意義であり、基礎理論から実際の応用までを包括的に学ぶ機会となりました。講演後半は実験室へと場所を移し、カルシウムセンサー(GCaMP)を導入した動物モデルを用いて、in vivoでの2光子顕微鏡による神経活動シグナルの計測デモンストレーションが行われました。参加者は、撮影された蛍光シグナルがどのように観察・記録されるのかを間近で見学し、技術の最先端を実感しました。

 続いて、尾崎が解析ソフトsuite2pの使い方について、今年行われたバージョンアップの情報も含め、ハンズオン形式で説明を行いました。参加者は各自ノートパソコンを用いてtiffファイルを実際に解析し、suite2pの位置補正、ROI抽出、ノイズ除去といった高度な機能を体験しました。特に位置補正とROI抽出の精度の高さには驚きの声が上がり、今後の研究に役立てたいとの意見が多数寄せられました。

 講習会終了後は、京都・伏見の酒処にて情報交換会(懇親会)が行われ、研究の枠を超えた交流が生まれました。お互いの研究内容や将来的な共同研究の可能性について熱心に語り合う姿が見られ、参加者同士の親睦とネットワークの構築につながる有意義な時間となりました。(文責・A03-1 尾崎弘展(正水班))

参加者の声

 私は普段の実験で2光子顕微鏡を使用しているため、今回の講習会に参加させて頂きました。根東先生のご講演では、多光子励起の基本的な仕組みやレーザーについての理解を深めることができました。とりわけ基礎理論は高精度な画像取得に不可欠な要素であると実感し、今後の研究でも一層意識していきたいと思います。また講義後の尾崎先生のデモンストレーションでは、普段触れることのないイメージングシステムの見学や解析方法の体験ができ、視野を広げることができました。特に解析ソフトsuite2pの高性能な機能には驚き、自分の研究にも積極的に取り入れてみたいと感じました。今回の講習会での学びは、自分の技術的基盤を一層強化する有意義な時間になりました。今回得た知識と経験を活かし、自分の研究に取り組んでいきたいと思います。(文責・A03-3 井上心(相馬班))

第8回研究交流会を開催しました。

2025.07.31

 7月29日に第8回研究交流会を行いました。今回は、平田先生(A04-2班代表)にホストして頂き、システム実装拠点のある中部大学でZoomとのハイブリット形式で開催しました。合計64名(対面30名、オンライン34名)の領域メンバーおよびメンバー研究室の若手研究者や学生が参加し、最新の研究内容や各班が有する独自技術、さらには今後の共同研究の可能性について、活発な質疑応答や意見交換が行われました。アドバイザーとして合原先生と堀尾先生にもご参加いただき、ご助言を賜りました。

 研究会の前には、システム実装拠点で共用される双腕ロボット・四足歩行ロボットの見学や、ヒト行動実験のためのシミュレータを体験しました。実際のロボットを目の前に議論をすることで、領域内で構築してきた数理モデルやウェットウェアを社会(実機)実装に結びつけるための要点を検討しました。

 研究会では公募班メンバーの自己紹介、研究計画として、A04班の池本先生、A01班の河合先生、A04班の三浦先生、A03班の相澤先生、A02班の乘本先生、A03班の森島先生、A03班の相馬先生に研究を紹介して頂きました。ロボット・集積回路の研究から動物脳の研究まで多岐に渡る分野の研究について議論し、領域内での様々な連携や共同研究に関するアイデアを話し合いました。

(文責・A02-1住 拓磨 (東北大学))

プログラム
13:30~14:00見学会
14:00~14:30ノイズで機能化される神経回路モデルによる冗長ロボットの身体モジュール学習池本 周平 (A04)
14:30~15:00身体・制御・環境結合力学系のリザバー計算による外乱を含む未知環境への適応河合 祐司 (A01)
15:00~15:30デジタル脳細胞スパイクインタフェースによるウェット・ハード積層ハイブリッドウェア三浦 典之 (A04)
15:30~15:45休憩
15:45~16:15拡延性脱分極による種を超えた神経系リセット機溝の解明相澤 秀紀 (A03)
16:15~16:45全脳摘出標本を用いたメモリーリプレイの仕組み解明乘本 裕明 (A02)
16:45~17:00休憩
17:00~17:30運動障害後に起きるホメオスタシスな神経回路網再編成機構について森島 美絵子 (A03)
17:30~18:00マルチセルラネットワークによる頑健かつ柔軟な味覚情報処理の解明相馬 祥吾 (A03)

第7回研究交流会を開催しました。

2025.06.01

 4月に引き続き、今年度から加わっていただいた公募班メンバーの先生方にご自身の研究歴や領域での研究提案をご紹介いただくことを目的として、第7回研究交流会を開催しました。今回は谷井先生(A02-2班代表)、森本先生(A02-2班分担)、佐藤有弥さん(谷井研・次席研究員)がホスト役になってくださり、早稲田大学とZoomのハイブリッド形式で開催しました。領域メンバーやアドバイザーの先生に加えて、メンバーの研究室の若手研究者や学生にも多数ご参加いただき、活発な質疑応答や意見交換が行われました。

 研究会開始前には、領域の共通プラットフォーム拠点の1つである早稲田大学の『バイオマテリアル/オープンデータベース拠点』の見学会を実施しました。文部科学省・マテリアル先端リサーチインフラ(ARIM)の助成も更けながら運用されているナノテクノロジー研究センターのクリーンルーム設備や共通機器、さらにはバイオ系の実験・計測・データベース化のための設備をご紹介いただきました。

 会議では、田畑先生(A04)、信川先生(A01)、北西先生(A03)、人羅(今村)先生(A03)、酒井先生(A02)、吉田先生(A02)、池内先生(A02)の7名の先生にご自身の専門や研究内容についてご紹介いただきました。未発表データも交えながら各研究の最新の進展を共有していただき、領域内での新たな連携や共同研究の可能性について有意義な議論が交わされました。

プログラム
13:00~14:00見学会
14:00~14:30環境熱ゆらぎ誘起確率共鳴スピン波による脳模倣情報処理素子田畑 仁 (A04)
14:30~15:00バイオ超越への応用を目指した大規模脳波データに基づくヒトの脳機能創発機構の解明信川 創 (A01)
15:00~15:30多種マルチセルラネットワークの相互作用による認知地図生成の機構北西 卓磨 (A03)
15:30~15:45休憩
15:45~16:15葛藤下での行動選択のマルチセルラメカニズム解明人羅(今村) 菜津子 (A03)
16:15~16:45脳オルガノイド内部の時空間発火伝達を計測する3Dピラー電極アレイ酒井 洸児 (A02)
16:45~17:00休憩
17:00~17:30バイオコンピュータ回路構築のための培養ニューロンの自在搬送・動的配線技術の開発吉田 昭太郎 (A02)
17:30~18:00オルガノイド神経回路組織におけるエングラム細胞ネットワークの確立と評価池内 与志穂 (A02)

第4回領域会議・第6回研究交流会を開催しました。

2025.04.28

 学術変革領域研究(A)「脳神経マルチセルラバイオ計算の理解とバイオ超越への挑戦」第4回領域会議と第6回研究交流会を開催しました。オンラインでの開催となりましたが、今回から公募採択された19名の先生方にもご参加頂きました。
 冒頭に領域会議として本領域についてと各計画研究の進捗報告、これまでの成果などを共有しました。
 その後、新たに加わって頂いた先生方に研究交流会という形で研究内容をご紹介頂きました。それぞれのメンバーの専門や関心事項についてお互いの理解を深めるために、研究交流会を3回に分けてご紹介して頂くこととし、今回は川口先生(A02)、栗川先生(A01)、船水先生(A03)、森田先生(A01)、高橋先生(A02)にご発表頂きました。

プログラム
14:00~14:45『バイオ超越』および各計画研究の進捗報告(領域会議)山本 英明, 香取 勇一, 松井 鉄平, 谷井 孝至, 平野 愛弓, 正水 芳人, 神谷 温之, 河野 崇, 平田 豊
14:45~15:00アドバイザーコメント(領域会議)合原先生、堀尾先生、池谷先生、細川先生
15:00~15:30A光でつなぐ培養神経回路の適応的情報処理川口 真也 (A02)
15:30~15:40写真撮影・休憩
15:40~16:10自発的シナプス可塑性によるcontinual learningの実現栗川 知己 (A01)
16:10~16:40多感覚統合を実現する再帰型神経回路の検証とモデル化船水 章大 (A03)
16:40~16:50休憩
16:50~17:20生物学的に妥当なリカレントニューラルネットワークを用いた最適状態表現の学習森田 賢治 (A01)
17:20~17:50自発活動を生かした脳の臨界計算高橋 宏知 (A02)
17:50~18:00アドバイザーコメント・学術調査官コメント根本先生、安部先生

第4回総括班会議を開催しました。

2025.03.10

 第4回総括班会議をオンラインで開催しました。今回のミーティングでは、2月に開催した領域キックオフシンポジウムについて、報告と意見交換を行いました。また第2回夏合宿についても話し合い、2025年9月末に札幌(北広島)で開催することにしました。幹事を務めていただく神谷先生、どうぞよろしくお願いいたします。

 このほかに、今後のアウトリーチ活動や、4月から新たに加わっていただく公募班の先生方との研究交流会の開催についても意見交換を行いました。研究交流会は4月以降、月1回程度のペースで実施し、オンラインまたはハイブリッド形式で実施します。班を跨いだ共同研究がスムーズに立ち上がるように努力しますので、個別のミーティングが必要な場合には、いつでも総括班メンバーまたは事務局にご相談ください。

キックオフ国際シンポジウムを開催しました。

2025.03.03

参加者全員による記念撮影

 2025年2月25~28日に東北大学(片平キャンパス)で学術変革領域(A)「バイオ超越」のキックオフ国際シンポジウムを開催しました。
(シンポジウム詳細)
 招待講演者として、Claudia Gomes da Rocha先生,Timothée Levi先生,Alon Loeffler先生,Theoden Netoff先生,Wilten Nicola先生,Javier Orlandi先生,Jordi Soriano先生にご講演いただきました。
 領域からは、山本(領域代表)、徳田(A01-1分担)、李(A01-2協力)、尾崎(A03-1分担)、平田(A04-2代表)が口頭発表セッションにて最近の研究成果を紹介しました。ポスターセッションでは、神谷(A03-2代表)の発表に加えて、領域メンバーの研究室構成員による計26件の発表がありました。
 また、27日には東北大学・青葉山新キャンパスに建設された次世代放射光施設「NanoTerasu(ナノテラス)」の見学ツアーを企画し、国内外の多くの方にご参加いただきました。(NanoTerasu見学記事)
 日本、オーストラリア、ベルギー、カナダ、中国、フランス、ドイツ、インド、イタリア、日本、ポーランド、シンガポール、韓国、スペイン、スウェーデン、スイス、台湾、英国、アメリカから計250名(現地+オンライン)もの方にご参加いただきました。

招待講演の様子

領域メンバーの口頭発表の様子

ポスターセッションの様子

「Best Poster Awards」受賞者リスト

発表者ポスタータイトル
Shutaro KuboA04-2 平田班
(Osaka Inst. Tech., Japan)
A neuro-inspired image sensor system that detects motion direction
Aurélien Lagarrigue(Tohoku Univ., Japan)Analog control of antiferromagnet/ferromagnet magnetic tunnel junctions through spin-orbit torque
Emma Van Meirvenne(Imec / KU Leuven, Belgium)Wave computing with confined spin and magnetoelastic waves for hybrid spintronic CMOS logic circuits
Kota Tamada(Hokkaido Univ., Japan)           Random number processing in the predictive updating of ensemble Kalman filters and its application to ring reservoir learning

「Best Student Poster Award」受賞者リスト

発表者ポスタータイトル
Koshin Hagimoto(Kobe Univ., Japan)Data assimilation framework for nonlinear dynamical systems using Stein variational gradient descent
Hakuba MurotaA02-3 平野班
(Tohoku Univ., Japan)
Induction of neuronal ensemble plasticity by optogenetic stimulation in
micropatterned neuronal networks
Shintaro NumataA01-2 松井班
(Doshisha Univ., Japan)
Functional restoration of the damaged motor cortex by transplanted embryonic cortical neurospheres
Xiaoming QiangA04-1 河野班
(Univ. Tokyo, Japan)
Multi-FPGA based distributed architecture for scalable real-time neuromorphic computing
Shinnosuke ToudaA04-2 平田班
(Osaka Inst. Tech., Japan)
Effects of gap junctions introduced into a spiking neural network on handwritten digit classification
Shiqi Wang(Shanghai Starriver Bilingual School / Beihang Univ., China)Compact leak-integrate-fire neuron with auto-reset functionality based on spin-orbit torque magnetic tunnel junction device
「Best Poster Awards」&「Best Student Poster Award」受賞者

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